第25話「遥かなる友人」
今回は完全にゲストがメイン。
良い話なんで泣きそうになった(笑)
ある夜、駆少年の部屋に異星人がやって来た。
「はじめまして。自分の姿になっても良いかい?
これは移動体の状態なんだ。長くこの状態でいると、
僕は大気に溶けてしまう」
緑色の小さな光に話しかけられ、駈はビビリながらも
怒らせるのは危険と判断。「どうぞお楽に」と下手に出る。
心中「どうか、見た目癒し系でありますように」と願いつつ・・・
しかし願いも虚しく、普通にヤバそうな異星人。
途端に部屋から逃げようとする駈。
しかし「ごめんよ驚かせて」と言う声に振り返ると
異星人は青年の姿に擬態していた。
人間の、しかも自分の好きなバスケ選手に擬態している事で
駈の異星人に対する恐怖心は薄らいで行った。
「あんた、破壊したり征服したり操ったり、しないよな?」
「しないよそんな事。・・・あ、僕はキーフ」
2人は名乗り合い、「よろしく」と握手を交わす。
友好異星人 ネリル星人キーフ役は河相我聞。
久々に見たけど爽やかで良い感じですねぇ?
その頃、駈の家の上空。
カイトとミズキを乗せたバード1が旋回中。
「円盤が墜落した痕跡は発見できません」
キーフの円盤だったら大気圏で燃え尽きたよ?
駈はキーフにお茶を出して事情を聞いていた。
キーフは惑星ネリルの宇宙飛行士だったらしい。
「惑星ネリルはもう寿命が尽きかけていてね、
僕は仲間達が移住できる星を探して、宇宙探査に出ていたんだ。
けど、ワープ航法する宇宙船では短い時間でも、
母星では遥かに長い時が経ってしまう。
新しい惑星は見つからず、僕が任務交代の為に母星に戻った時、
惑星ネリルは既に消滅してしまっていた」
「キーフは、それからずっと1人で宇宙を旅してたの?」
キーフは駆に頷き、嬉しそうな笑顔を見せながら、
「地球はね?駈、僕が初めて出会った命の惑星なんだ。
誰かと話をするなんて、ホント、何て久しぶりなんだろう?」
そんなキーフに駈は「明日地球を案内してやるよ」
何て親切な子なんだ・・・
『帰る場所も仲間も失くして、ずっと1人で旅するなんて、自分なら
どんなに辛いだろうと思った。俺はとにかくキーフを喜ばせたかった。
けどその時、俺はまだキーフがどんなに不思議な異星人なのか、
ちっともわかっちゃいなかったんだ』
翌朝、ベースタイタンの司令室。
「付近の市民から昨夜、緑色の光を見たという情報が数件」
という事で、隊員達は地上パトロールに出る。
駈はキーフを連れて、木々に囲まれた広い公園に来ていた。
キーフは緑に溢れる公園と、そこで遊ぶ子供達を見て感動。
「こんにちは!」と子供達に握手を求めて走り回る。
転がって来たサッカーボールを駈の言う通り少年に投げ返し
「ありがとう」と言われてまた感動。
「こちらこそありがとう!」
見る物、会う人、交わす言葉・・・全てに感動しながら
「駈!あの木まで競争しよう!」と嬉しそうに走るキーフ。
しかしゴールの大きな木に手をついて様子が一変。
「たくさんの水、たくさんの木、たくさんの仲間・・・命の惑星だ」
もっと早く見つけていればと、後悔しているのでしょうか?
駈はそんな気持ちを知ってか知らずか、
「このまま人間の格好で暮らせばいいじゃん。
わかんない事は俺が何だって教えてやるから」
しかしキーフは駈の言葉に引っかかりを感じる。
「駈は何故そんなに、僕に人間の姿でいろって言うんだい?」
駈は言葉を濁し、飲み物を買いに行くとその場を離れる。
その間にキーフはゴミ箱で拾った新聞を見てしまう。
『またも地球の敵・異星人現る!』と題した一面の記事。
呆然と立ち尽くすキーフの元に駈が戻って来る。
「駈、地球の人たちは異星人を敵だと思ってるんだね?
それで駈は、僕に人間の姿でいろって言ったんだね?」
駈は地球に於いて異星人と言えば人間を傷つける者、
侵略者だと思われている現実をキーフに告げる。
「俺も、キーフに会うまでそう思ってた。でも仕方ないんだ。
今までずっとそうだったから・・・」
そこに地上パトロール中のDASHの姿が・・・
「ヤバい。DASHだ」
駈はキーフの腕を掴んで逃げようとするが、
「DASHってここに書いてある、怪獣や異星人から
地球を守っている人達かい?」
キーフはそう言ってその場を離れようとしない。
尚も逃げようと腕を引っ張る駈にキーフは、
「駈、僕はあの人達と行く」
駈は自ら捕まりに行くと言うキーフに驚き、
「キーフは異星人なんだぞ!? 捕まったら、もうこんな風に
自由に走り回ったり出来なくなるんだぞ!?」
しかしキーフの決意は揺るがない。
「僕は悪い事を何もしていない。これからも絶対にしない。
だから行くんだ」
駈に笑顔を残し、キーフはDASHの元に行ってしまった。
「勝手にしろ!俺はもう知らないからな!」
駈はもっと一緒にいたかったんだよね・・・
近付いて来たキーフに警戒するDASHの3人(カイト・ミズキ・コバ)
「僕はネリル星から来たキーフ。僕はこの星の人間を傷つけたりしない」
そう宣言するキーフにカイトが近付く。
「僕はカイト。とりあえず僕達のベースへ」
素直に頷くキーフの腕にカイトがそっと触れた瞬間、
「君は・・・」キーフにテレパシーで話しかけられたカイト。
しかしカイトは目を伏せて何も答えない。
触れただけでカイト=マックスって気付かれちゃった・・・
キーフの事がニュースで報道されている。
自称「友好的な宇宙人」であるネリル星人キーフは
DASHに捕獲された後、世界各国の研究者や調査団が分析している。
椅子に拘束されたキーフの映像を見た駈は・・・
司令室ではヨシナガ教授が研究者相手にキレてます。
「キーフに攻撃能力がない事はもうわかってるはずです!
ろくに休息も与えず、連日こんなに立て続けに検査をしたのでは
キーフが弱るのは当たり前です!」
しかし研究者は気にした様子もなく、
「エイリアン自身は、苦しいとも辛いとも言ってませんよ」
「キーフは捕獲されたわけじゃない!
自分から僕達のところに出てきたんです!」
カイトもキーフへの厳しい調べを非難するが、
「そう、つまり侵略者のスパイかも知れない。我々は一刻も早く、
あのエイリアンの全てを知る必要があるわけです」
研究者にはカイト達の言葉は全く通じない。
「キーフ・・・彼の名前はキーフです。あのエイリアンじゃない」
珍しくショーンも静かに憤っている。
そんな空気に研究者はため息をつき、
「馬鹿馬鹿しい。ここにいると私までおかしくなる」
そう言って退室しようとすると、
「弱って死んじまったら、あんたの責任だぞ」
ダッシュライザーを手に、脅すような口調のコバ・・・素敵(笑)
深夜の司令室で監視カメラの映像に小細工するショーン。
「カイト、5秒後にビデオに切り替わる」・・・ルパンみたーい(笑)
その間にキーフのいる部屋へ忍び込むカイト。
椅子に拘束され、コードまみれの人間体キーフ。
「君なんだね?この星を守ってる巨人は」
キーフに問われ、今度は目を逸らさずに頷くカイト。
そして「ごめん・・・何も出来なくて」と謝罪する。
しかしキーフは穏やかな顔で首を横に振る。
「これは当たり前の事だよ。異星人はこれまで何度も
地球を侵略しようとして来たんだ。人間は異星人に
気をつけなければならない。僕が科学者でも同じ事をする」
「何故逃げ出さないんだ!? こんな思いをしなくても
君は光粒子体になって、今すぐここから逃げ出せるんだろ?」
「ああ。けど、今逃げれば人間から信頼は得られない」
恐らくカイト(ショーン達も)はキーフが逃げると言うなら
黙って見逃すつもりだったんでしょうね・・・
キーフの覚悟を聞いたカイトは心苦しい。
「人間は、君を一生研究所から出さないかも知れない」
「わかってる」
そう答えるキーフの瞳に迷いの色はない。
「キーフ、どうして・・・何が君をそうさせるんだ?」
カイトの問いにキーフは遠い目で答える。
「サ・ルージュ・・・僕の故郷の言葉だ」
研究者達が部屋に戻って来た。
「すぐに部屋を出ろ!」とショーンからの通信を受け、
カイトが「また来る」と退室するのをキーフが呼び止める。
「ひとつだけ頼みがある」
駈が街を歩いていると、
「ネリル星人なんか、さっさとやっつけちまえば良いのに」
「自分で友好的なんて言うのが怪しすぎだよ」
雑誌を片手に男子高校生2人がそんな会話をしていた。
「そんなのわかんないだろ!人間にだって悪い事するヤツはいるんだ。
異星人にだって、良いのと悪いのがいるかも知んないだろ!」
そんな駈の口出しで、当然ながら(?)ケンカに発展・・・しそうな所に
「ハイやめようねー」と仲裁に入ったのはカイトとコバ。
「何なら俺と運動するか?鍛えてやるぞぉ?」
指鳴らすコバを見て逃げて行く高校生2人。
コバ・・・何でそんなに嬉しそうなんですか(笑)
「余計な事すんなよ」とカイト(DASH)に対して反抗的な駈。
カイトは「キーフが君に会いたがってる」と伝える。
キーフの体が弱っていると聞いた駈は憤り、
「だから行くなって言ったんだ。人間のままいろって言ったんだ!」
カイトはキーフが研究施設に移される事を告げ、
「どうする?君が決める事だ」と返事を待つ。
駈は長い逡巡の後、
「キーフが人間の姿になるんだったら・・・会う」と承諾。
・・・まだ人間の姿に拘るのか。
研究施設にキーフを移送する為、研究者達とDASH隊員
(カイトとコバ以外)がキーフを取り囲んで歩いている。
研究者は「君達は格納庫までで良い」と隊長に釘を刺す。
その時、キーフが「うっ」と片膝を付いてしゃがみ込む。
「少し休ませないと危険だわ!」とヨシナガ教授が訴えるが
研究者は「早く立たせろ!輸送機が待ってる」と聞く耳を持たない。
「では、すぐ機内に救急体制を整えなさい!」
「私に指図をする気ですか?」
「キーフを失えば、あなた方は研究も出来ないんでしょ!?」
おぉヨシナガ教授が言い負かした(笑)
にしても、この研究者の人ってそんなに偉い人なのかね?
研究者達は機内の準備の為にその場を去る。
教授はキーフを医療室に運ぶよう、ミズキとショーンに指示。
しかしその前に少し時間が欲しいと隊長が願い出る。
DASHの計らいで(一存で)キーフは駈と再会。
その場に2人を残して隊員はその場を離れる。
「駈、君にどうしても話しておきたい事があったんだ」
そう言って駈の方へ倒れこむキーフ。
駈が体を支えながら下に座らせてやると、
キーフは苦しさを堪えながら語りだす。
「聞いて、駈・・・僕の後にも、この美しい惑星を好きになって
心から人間と友達になりたいと思う異星人がきっと現れる。
でも彼らは僕のように人間の姿になれるとは限らない。
彼らは異星人の姿をしてるせいで、侵略者だと思われてしまう。
そんな時、もし過去に1人でも人間の信頼を得て、本当の友達に
なれる異星人がいたら、少しは違うと思うんだ。
僕はね?駈、その最初の1人になろうと決めたんだ」
駈はキーフのそんな覚悟を知り・・・
『その時、俺は、初めてキーフが見ている、とてつもない
未来の事を知った。それは色んな種類の友好的な異星人が、
ありのままの姿で人間と友達になっている世界だ。キーフは
そんなとてつもない未来の為に自分の一生を懸けたんだ』
・・・つまりデカレンの世界ですね?(何か違う)
「ネリル星人の姿になってくんないか?」
今まで人間の姿に拘っていた駈にそう言われて、
キーフは嬉しそうに微笑み、本来の姿になる。
その姿を見ても、駈はもう怖がらない。
「キーフがどんな格好してても、俺、友達だから」
・・・ここ泣かせるなぁと思ってたら、陰で見守っていた
カイトとコバも感極まってた(笑)
そんな時、街に巨大異星人ゴドレイ星人が降り立った。
カイト達が急いで出動する中、駈と話していたキーフも
移動体となって現場に飛んでいってしまった。
輸送機から戻って来た研究者達は
「やっぱりあのエイリアンはスパイだったんだ!
あいつが異生命体を呼んだんだ」と疑いを強める。
「キーフはそんな事しねぇよ!」
駈はそう反論し、キーフの後を追う。
無差別に街を攻撃するゴドレイ星人に、
カイトとコバがバード1・2で攻撃を仕掛ける。
「くっそー、何でこんな時に」
コバがあまりのタイミング悪さに愚痴る。
地上ではミズキとショーンが必死で住民の避難誘導。
突然の出現で避難が全く間に合っていない様子。
ゴドレイ星人の攻撃がカイトのバード1を掠める。
墜落する中、カイトはマックスに変身。
そしてゴドレイ星人との戦闘を開始。
その頃、地上での避難はまだ続いていた。
「くっそう!退避が間に合わない!」
コバはそう言いながらバード2でマックスを援護。
マックスもマクシウムカノンを放つが、ゴドレイ星人の
盾のような腕により直撃を防がれてしまった。
その盾を破壊しても、すぐに再生してしまう。
呆然と戦闘を見上げるキーフ。
「何故こんな酷い事を」
苦戦するマックス、マザーで攻撃する隊長、避難誘導する隊員。
みんな懸命に地球を、人々を守ろうとしているのに・・・
ゴドレイ星人が最終攻撃とばかりに輝き出した。
駈と出会い、公園を走った時の事を思い出すキーフ。
この素晴らしい惑星を、未来を守りたい。
キーフは移動体となって倒れたマックスの前で大きな盾となり
ゴドレイ星人の攻撃を全てその身に受ける。
そして、光の粒子となって大気に溶けてしまった。
「キーフ!」
その様子を遠くから見ていた駈は叫ぶ。
マックスはマックスギャラクシーを召喚して攻撃。
あっけなくゴドレイ星人は爆散・・・戦闘終了。
その後、カイトと駈はあの公園に立っていた。
「俺、ここからあの木までキーフと競争したんだ」
駈がそう言うと、カイトは「サ・ルージュ」と呟く。
それはキーフが教えてくれた言葉。
「ネリル星の言葉で、憧れという意味だと・・・」
「憧れ?」
「キーフは言ってた。憧れは僕達の手と足を動かす。
躓いても倒れても、あの遥かな地平に辿り着こうと
僕達は歩き続ける」
駈はキーフが楽しそうに走る姿を思い出しながら、
『俺は、キーフが憧れた遥かな地球の未来を思った。
大気に溶けたキーフはきっとこの地球の風の中にいる。
そして大地をふき渡りながらキーフは、
この惑星の未来を見つめている。・・・そう思った』
・・・と綺麗に終了。
キーフは大気に溶けたってのが良い。
完全に消失したんじゃなく、地球の一部になって
今も漂ってるんだなぁと思うと救いがある。
でもネリル星人は絶滅しちゃったんですね・・・
良く考えたら前回「狙われない街」と真逆の話?
でも駈の言うように、人間として潜伏し続けてたら
メトロンみたいに地球に嫌気がさしたかもなぁ。
でもメトロンみたいに帰る故郷がないのか・・・
駈はホントいい子だ。
将来的には政治家とかUDFの幹部とかになって
友好的な異星人との交流に力を注いで欲しいところ。
コバは出て来る度に格好良かったっス(笑)
もう何も言う事ナシ。
良いお話なのでツッコミ入れにくいんですが
あえて、これだけ言わせて下さい。
UDFの監視衛星はちゃんと稼動してるんですか?
もっと早くギャラクシー召喚してくれよ!
研究者の発言はムカつくけど正論。
何事も疑ってかからないと危険ですからね?
DASH隊員の考え方が甘い、お気楽過ぎると言われても
悪いけど反論できないです・・・
かと言って「情」を忘れてもらっちゃ困るんだけど。
来週は久しぶりにエリーさんがメイン。
クリスマスイブですね・・・
コバとの絡みが多いと良いなっ(笑)
長期間の放置から復活(?)
でも特撮と渡部秀の話しか
してない
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